【マーケター必読】森岡毅さん著『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』
この春、ビジネスマンに読んで欲しい「マーケティング思考」が身に付く一冊
こんにちは、大久保です。
正月ごろに読んだ本で、社内の人、これからビジネスを頑張りたい方、
新社会人にお勧めな本があったので書きたいと思います。
その本とは、
USJのCMOを経験され、現在は株式会社 刀 でSEOをされている森岡毅さんの著書
『USJを劇的に変えた、たった一つの考え方』です。
- どんな本か?…マーケティングについて書かれた教科書とも言える本。
- 読むと得られること…優秀なマーケターになるために必要なことがわかる。
- どんな人におすすめか?...マーケティング担当、経営者、ビジネスの意思決定者。
この本の概要
著者の来歴
森岡毅[もりおか つよし]
1972年、兵庫県出身。神戸大学経営学部卒。96年、P&G入社。日本ヴィダルサスーン、北米パンテーンのブランドマネージャー、ウエラジャパン副代表などを経て、2010年にユー・エス・ジェイ入社。革新的なアイデアを次々投入し、窮地にあったユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させる。12年より同社チーフ・マーケティング・オフィサー、執行役員、マーケティング本部長
(本書の著書紹介欄より抜粋)
日本のビジネスマンに『マーケティング思考』の必要性
本書には『マーケティング思考』の必要性を日本の経済の歴史と現代の問題点から述べています。
「マーケティング」は、現在発展を続けているアメリカで生まれた自由経済を生き抜く実践型の実学です。日本もアメリカ同じく自由経済でありますが、実際は戦後復興から現代まで実質の保護経済であっため、突飛なアイディアや周囲を出し抜くことをするよりも、政府の役人と良好な関係を作ることが良しとされていました。この方法は少ない資源を集中させ高度な技術力によって安定した品質のモノ作りに適していたため、日本は復興を果たしました。
ところが、近年グローバル化経済がやってきたとき、日本の製品は勝てなくなりました。マーケティングを重要視していなかったのが原因と、森岡さんは書いています。
<具体的な事例>
この本で述べられているマーケティングがうまくいった事例を一つ紹介すると、『日本製の携帯とiphoneの戦い』の話があります。日本の製品力はさまざまなケータイを産んできました。しかし、多機能になりすぎ説明書も分厚かったりしました。
多くの日本企業が「技術思考」に陥っていると言える状態です。
そこで現れたのがアップルの "iphone" (アイフォン)です。
ジョブスは天才経営者、天才技術者なだけでなく、天性のマーケターと著書は言います。天才のジョブスが常に考えたことは、「テキサスのおばさんでも簡単に使える機械」を目指していました。これは日本企業がやっていない、『マーケティング思考』の一つで「消費者は何を求めているか?」を突き詰めたものです。
その結果、採用したのがタッチパネルです。"iphone" のためにタッチパネルを作ったわけではないのが、ポイントです。また、アップルは日本企業では絶対に考えられない「説明書を同封せずに商品を売り出す」ことをやってのけました。
結果はどうなったか?スマホのほとんどの市場をアップルが取り、日本企業は退場を余儀なくされました。マーケティングを尽くした結果、"iphone" が勝ったのは必然といえないでしょう?
<所感>
この話だけでも、「マーケティングができたらおもしろそう」と思いますね。
実際、日本のケータイや家庭用PCに余計なアプリやソフトが入っているのはとても気になっていたし、直感的に違和感のあるところに突っ込んで行けるのがマーケティングの面白いところかもしれません。
もちろん写真ような小さなキーボードを作成できるのは、日本ならではの技術力だし、分厚い説明書を作るのは律儀さ、真面目な日本ならではといえるので、"頭の使いどころが重要・頭を使う方向性が重要" ということなのかもしれません。
さいごに
これから仕事を始める人も、マーケティングをうまく使ってビジネスを伸ばしたい人にはとてもおすすめの一冊です。
ぜひ、この冬の間に読んでみてください。
大久保健佑